ぽかぁんとしてしまうこと:Hatena版

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日本のフランス文化受容史

一昨日に「フランスにも“brass band”呼称がある」と書きましたけど、

問題は、いつからあるのでしょう?

わりと最近に定着したのなら何も問題はありませんが、もしかして

故・大沼哲楽長がフランスに留学していたときからあった、なんてことはないでしょうか?

といいますのも、日本は英米文化に強く影響されているから和製英語

たくさんありますけれど、実は和製フランス語だって、結構あります。

(探せば和製ドイツ語とか和製イタリア語なんてのもあるでしょうけど)

一番有名なのは吹奏楽でもお馴染みの“コンクール:concours”。

英語だと“コンテスト:contest”ですね。

んで、大沼氏がフランスに軍楽留学して、彼の地の“fanfare”に着想を得て

“喇叭鼓隊”を日本で提唱しましたけど、しかし日本で“ファンファーレ”

といえばトランペットが主役で、開始を告げたり信号を知らせたりと、

いわゆる“ジャンル”扱いですよね。しかしフランスで“fanfare”は

“編成”というか、“バンドの有り様”じゃないでしょうか?違うかな。

大沼氏は有り様としてのファンファーレという言葉を広めなかったのでしょうか?

しかも、昭和の初め頃で喇叭鼓隊の後でしょうか、“ブラスバンド”という呼び方が広まります。

救世軍の軍楽隊とか英国式金管バンドの影響よりも、大沼氏がフランスで聞いた“brass band”を広めたって方が、自然ではないでしょうかね?

状況証拠なら一つあります。

私は西暦2000年の前後、大きな本屋さんあちこちで英英辞典を呼んでまわり、

“wind band”の項目が書かれていたのは西暦2000年以降に出版された辞典

一冊にしか見つけることができなかったんですけど、それと平行して、

日日辞典、いわゆる国語辞典も読みまわったんです。そして“ブラス バンド”

の項目を読んでみましたら、

「サキソホン以外の木管楽器を含まない編成」

と書かれていました。

当時は訳がわからず、英国式金管バンドをこよなく愛している人に教えを請いましたら、

「ドイツやフランスといった、大陸側の金管バンドのことですね」

と教えてもらえました。

そこで渋谷のタワーレコードに行きましたら、なるほど“fanfare symphony”の棚がありました。

一枚買いましたけど、それでも実は国語辞典のこの項目を担当した人が、

“saxophone”と“saxhorn”を間違えたんじゃないかという疑いも拭いきれないのですよ。

言葉の専門家が、英単語を、フランス(やドイツ側)の実質で説明するか?といえば疑わしい。サキソフォンとサクソルンを間違えた方の可能性が高いんじゃないかなぁと思うのですが、真相は担当した人に聞いてみないとわかりません。

いや、読む国語辞典国語辞典すべてに書いてありましたから、実はみんな、

一番最初に書いた人の内容を書き写しているだけで、何も知らないのかもしれなません。

謎です。

しかし、フランスにも“brass band”という呼称があり(これは事実)、

昭和初期にヨーロッパ軍楽が本格的に日本に入ってきたとき、英国式ではなく、大陸式金管バンドが“brass band”として紹介されていた、という可能性は、ゼロでは無いような気がします。

誰かフランス人でフランス吹奏楽史に詳しい人に聞いてもらえないかなぁ。

…あれ?今yahoo・UK & IRELANDで「concour」を検索したら、ぞろぞろ出るぞ?

実は英語?

yahoo・FRANCEで「concour」を検索すると、「concours」がたくさん出るけど、

「concour」もある。

英製フランス語?なんだかよくわかりません。(-_-)