伝統がないからこその“国民食”
そういえば故・岩城宏之氏があんパンとカツ丼をやたらに誉めてましたけど、
今日TBSで放映された「がっちりマンデー!!」『台所にぎっしりハウス食品の秘密』を見て思い出しました、“国民食”という概念。
一般的にカレーとラーメンを指しています。蕎麦・うどん・寿司等は言われないようです。
んで番組を見て気がついたんですけど、カレーやラーメンってそれ自身の味もさることながら、インスタント食品を売り出した会社のCMが国民にうけていたんですね。
蕎麦・うどんは「赤いきつねと緑のたぬき」「どん兵衛きつねうどん」くらいでしょうか?
寿司・あんパン・カツ丼なんかは社会にインパクトをもたらしたCMって無いでしょう。
カレーやラーメンを専門に作っている人達、インスタント食品の黎明期に協力していたんでしょうか?協力していたのかもしれません。私は知りません。
しかし食品それ自体の味よりも宣伝の方が“国民食”の普及に多大な影響を与えていたことは、確実でしょう。
そういえばアメリカのジャズだって、レコードが発明されたから全米に、そして全世界に広まったのであって、レコードの発明がなければアメリカの一地方でのみ楽しまれていた音楽だった、という人もいました。
あぁ、そういえば「You are my sunshine」は選挙宣伝に使われた曲でしたっけ。
クラシック音楽を藝術性よりエンタテイメントで売り出したいのなら、曲や演奏自体の魅力を発揮するのと同時に、広告の力をもっと認めるべきでしょうね。
ハウス食品やヱスビー食品、味の素だってどこだって大手は、食品それ自体の他に売り方やバイオ・研究にだって力を入れている、単品会社ではない食の総合会社として頑張って現在があるわけで、そこから“国民食”という尊称のような概念がでてきたみたいですから。
“国民音楽”としてのエンタテイメント音楽を目指すのであれば、そこまで本気でやらないと。