ぽかぁんとしてしまうこと:Hatena版

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身分制度

ニュースの経済特集を見ていたら、世間で言われている格差社会ってのは、

正社員とパート・派遣社員の間に横たわっている溝を指しているそうな。

正社員は法律で簡単に馘首されない権利を(まぁ)持っていて、能力にかかわらず身分が保障されている。

しかしパート・派遣社員はそうではない。正社員と比較すれば簡単に馘首されやすい。

従来の学校教育で教えられる身分社会ってのは、資本家と労働者の関係だったのに、現在では労働者と労働者の関係で言われている。

一度正規雇用されたら、よ〜っぽどのミスがなければ馘首されないってのが「身分が保障されている」ということらしく、貴族制とか封建制に通じるものがあるらしい。

んで法律で正規雇用されている人の権利を剥奪したりすると、そのまま資本家と労働者の関係にスライドしてしまい、これまた身分制度の問題になる。

じゃぁ音楽家が雇用者になっちまったら、どういう問題になるのだろう?

楽家はフルタイム雇用とパートタイム雇用の諸問題を応用して、雇用者と被雇用者へと歩みを進めればいいのに。

(一方でホリエモン問題のように、会社のオーナーとか経営者に対しての意見も言われるけど、風雲児扱いで虚像ばかりが報道される)

そういえば日本社会党が労働者の政党を標榜していたのに、市民派の、主に女性が中心の政党に変化して社会民主党になってしまったって時代の流れがあったけど、クラシック音楽はそこまでにすら辿り着けてないんだなぁ。

日本社会党が全盛だった時代って、労働者といえば男性労働者であった。んで労使関係ってのがあったんだけど、日本が豊かになって労働者もその恩恵を受けるようになり、労使協調路線→組合の弱体化となる。

日本が豊かになることで生じる歪みは労働環境よりも生活環境に顕著になり、家庭を預かる主婦達が会社にモノを言うようになり、

社会の豊かさが増すに連れて経済・生活基盤を男に委ねなくてもすむ女性が労働の現場に進出するようになっていったと。

こんなことは日本の現代史に書かれているテンプレートみたいなものだけど、その中に音楽家は一切記述されていない。

もちろん日本の商業音楽の歴史についての本には商業音楽家達の意見や行動は書かれている。声を挙げて行動し、作品も残している。

クラシック音楽家は?

商業的出版業界の日本現代史が占める割合、商業音楽史が占める割合に比べて、教養的クラシック音楽史ではなく、権利としての、社会的地位向上を求めている声や行動が記述されているクラシック音楽史はどれくらいあるの?

非商業的出版物なら知っているけど、商業的なのは知らないよ。

でもクラシック音楽演奏家ってのは、こういうことを発言をしない人のことを指すのかも知れませんね。